コロナ禍による変化の中でも、私たち大学生に大きな影響を及ぼすものの一つが「就職活動のオンライン化」です。
今までとは異なる就職活動に戸惑っている22卒の阪大生や、これからの就職活動に不安を感じている23卒の阪大生も多いのではないでしょうか。
私自身も去年の12月まで就職活動をしていたのですが、オンラインだけでは会社の雰囲気が分かりづらく、難しく感じたところもありました。
しかしながら、私は近年の就職活動の変化は阪大生にとっては追い風であると考えています。
本記事では、就職活動の変化を考察し阪大生が有利に就職活動を進めるポイントを解説しています。
これから就職活動をするみなさんは参考にしてみてください。
Contents
今年の就活の動向
まずは今年の就職活動の動向を見ていきましょう。
21年卒の本選考時期から始まった、就職活動の急速なオンライン化。去年の5月~6月にかけて、オンライン選考への切り替えや採用活動の中止、内定取り消しが話題になっていましたよね。
そして22年卒の就職活動では、選考はもちろん、多くのインターンシップがオンラインで開催されました。このような状況下で就活市場はどう変化したのでしょうか。
1.就職活動の早期化が進んだ
就活ルールの形骸化により、ベンチャー企業やIT業界を中心として数年前から始まっていた就職活動の早期化。さらに、先に触れたような21年卒の内定取り消しを目の当たりにし、22卒就活では早めに動き出す学生が多かったようです。私自身も、サマーインターンの選考が始まった4月ごろに就職活動を始めました。
エン・ジャパンが展開する新卒学生向けスカウトサービス「iroots」事業部長の近藤翔太氏によると、6月上旬時点の22年卒学生の登録数は2万5000人と、前年比120%に上っていたそうです。
また、最近では日経新聞でもこのようなニュースが取り上げられていました。
就職情報大手のディスコ(東京・文京)は19日、2022年春卒業予定の学生の2月1日時点での内定率が13.5%だったと発表した。前年同月を3.5ポイント上回り、現行の就活ルール(採用広報が3月1日、選考が6月1日解禁)になった17年卒以来の過去6年間で最高だった。新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中でも、優秀な人材を確保する採用活動の前倒しが一段と進んでいる。
2月19日日経新聞より(https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ1923H0Z10C21A2000000/)
2.就活におけるインターンシップの重要性が増した
近年では、インターンシップに参加した学生に対して早期採用を行う企業が増えています。インターンへの参加は内定獲得への近道になると言えるでしょう。
実際に今年就活をしていた私も、サマーインターンの時点で「選考直結」のものは多く見ましたし、インターンに参加することで選考パスがもらえる場合もありました。
先に述べた就活の早期化に伴って、学生との接点を早めに、深く持ちたいと考えている企業も多く、今後もインターンシップの重要性は高くなっていくと考えられますね。
3.インターンシップの倍率が高くなった
就活におけるインターンシップの重要性が増し、早期選考や選考パスを獲得できるとなると、それらを求める学生がインターンシップの応募に殺到することになります。
必然的にインターンシップの倍率が高くなり、インターンシップに応募したが参加できなかった学生の割合は、前年比6.4ポイント増の15.6%に上りました。(マイナビ『2022年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査』)
実際に私の周りでも、
「インターンの倍率が高いらしい」
「インターンに50社ほど出しているのに数社しか参加できない」
といった声がちらほら聞かれました。
阪大生がオンライン就活で有利な理由
ここまで今年の就活の動向を見てきました。冒頭でも言った通り、私はこれらの変化は阪大生にとって追い風になると考えています。
その理由は大きく分けて3つあります。
①東京近郊の学生との差が生まれにくい
②学歴フィルターによって落とされにくい
③ウェブテストで成績を残せる
東京近郊の学生との差が生まれにくい
阪大は大阪にある大学。インターンシップや面接で訪問することになる本社の所在地は、東京都に集中しています。そのため、従来のオフライン就活ではどうしても東京付近に住む学生と比べて不利になってしまっていました。
しかし、オンラインでもインターンシップや選考に参加することができるようになった今、場所の違いによる不平等を感じる場面は、完全にはなくならないにしても減っていると考えられます。
本来あった格差がオンライン化により少なくなっているため、阪大生にとっては有利な変化なのではないでしょうか。
書類選考で落とされにくい
インターンシップの重要性が高まり、早期選考・内定にもつながる一方、その参加ハードルが高くなっていることは先に述べた通りです。
数少ないインターンシップの参加枠や早期選考枠に応募者が殺到すると、企業はある程度の人数まで書類選考で絞ることになります。
特に、人気のある大手企業では本選考以上にインターンシップの倍率が高く、ESがなかなか通らないといった現象が目立っていました。
また、選考直結ではないインターンシップでは抽選で参加者を決めている企業もありました。
しかしながら、
「抽選といいながら学歴フィルターを掛けているのではないか」
「学歴が一定以上ないと書類選考に全然通らない」
といった声も多く聞かれました。
ある程度の学歴は、今までの就職活動においても有利となる要素の一つでしたが、倍率の高い書類選考を通過してインターンシップに参加できれば、有利に就職活動を進めることができるでしょう。
ウェブテストで成績を残せる
高倍率のインターンシップ選考において、面接前の段階で大幅に応募者数を絞る方法としては、書類選考のほかにウェブテストがあります。これらふたつを合わせて実施する企業も少なくありません。
オンライン化に伴い、本来対面の選考会だったところをウェブテストに置き換えている企業もあります。また、インターン選考の応募者数が例年に比べて急激に増えたために、本来実施していなかったウェブテストを行う例も見られました。
そのため、オンライン化とインターンシップの倍率増、両方の観点から考えて、基礎学力がありウェブテストで成績を残せることは有利と考えられます。
変化をプラスに考えて就職活動を乗り切ろう
就職活動の動向とその中で阪大生が有利になるポイントを紹介しました。
オンラインでの就職活動が苦手な人やオンラインならではの難しさを感じている人も多いかと思いますが、プラスの面に目を向けて前向きに取り組むことが大切ではないでしょうか。
また、今回紹介した就活の動向の変化はあくまでも傾向です。企業によってはユニークな選考方法やイベントを行うなど、工夫を凝らしているとこもあります。
そのため、オンライン就活が苦手だと感じている人も、自分に合った選考フローや得意なことが生かせる選考を行っている会社を見つけて受けてみましょう。
選考フローが自分にマッチしている会社は、社風や考え方もマッチしているかもしれませんよ。