こんにちは、ライターのクボトモキです。
今回はOBOGインタビュー第一弾として、商社にお勤めのOGの方にインタビューしてきました。
商社に興味がある方、必見です!
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登壇者プロフィール

片山 朋美(かたやま ともみ) 2019年法学部国際公共政策学科卒。新卒で三井物産株式会社に入社。化学品分野の物流・投資を担当。 |
NEGOに打ち込んだ大学時代。「就職のことはそんなに考えてなかった」
ー大学の時は部活やサークル活動はされていましたか?
サークルは2つやってて、1つは交渉学研究会(以下、NEGO)。で、もう一つは箕面の夏祭り実行委員。
春から夏は夏祭りの準備をして、それが終われば10・11月ぐらいに実施される交渉学のコンペティションに向けて活動するっていう感じでした。
ー(1年を通して充実してたんですね!)ちなみに、交渉ってどんなことをするんですか?
ビジネスシーンの想定で、外国の企業と出資して新しい企業を立ち上げるであったりとか、取引価格の設定とか、様々なケースを取り扱ってました。企業の設定とかも細かくされていて、契約書とかも用意されていましたね。
ーなるほど、模擬国連のビジネス版みたいな感じですかね?
そうですね、イメージはそんな感じです。
ーでは、本題に入っていきますが、就活は早くから準備するタイプでしたか?
いや、私は遅かったですよ!ガチでコンペ優勝したい!って思ってたので、NEGOの方に力を入れてました。3年生の11月まではあまり就活のことは進めていませんでした。
3年生の夏はOBOG訪問とかは全くしてなくて、1週間ぐらいのインターンを3つ受けました。インフラとか、金融とか、メディアとかを受けたのかな。でも、結局それらの会社の本選考は受けませんでしたね。
ーそうなんですね。最初から商社も念頭にあったわけではないと。
もともと、コンサルとかIT業界に興味があったんです。でも、他の業界も見ておいた方がいいな~と思っていたので、3年の夏は違う業界のインターンに参加しました。勉強になったし、面接の練習にはなったけど、自分の進みたい道ではないなと感じました。
商社に興味を持ったのは、就活の最後の方
3年の終わりと4年の頭ぐらいに、コンサル・IT業界から内定をいただきました。でも商社ってまだ見てなかったよな、って思ったんです。
ー(本当に最後に関心を持ち始めたんですね。)3年の6月からスタートを切らなければいけないわけではない?
いや、そのタイミングでスタートを切るべきだとは思いますよ。でも、早くから準備しなかったからといって行きたい所に行けない、ということはないと思います。
それまでの大学での過ごし方も関係するかも知れないですね。自己分析とか、人の話聞いてもっと深掘るっていうことはもとから好きでした。ロジカルに考えるのは苦手だったけど、NEGOを4年間やっていたおかげで、その辺りも上達したっていうのはあると思います。
片山流の自己分析

ー自己分析はどのように進めましたか?
私はとにかく人と話してました!他社のリクルーターや社員の方とお話しする機会をいただいたりする中で、私の経験が相対化されたり、私自身のことを深掘りしてもらう中で自己理解が深まったり。
あとは言語化の上手な友達と話す、ということもしてましたね。私は1人で考えてペンで書いてもうまくいかないタイプなので、自分の中での仮説は持ちつつも、人と話す中で整理してました!
ー自己分析って、自分一人で書き出すイメージがありましたが、人とたくさん話すことでも自分の考えは磨かれるんですね。では、就活のときに自分が大事にしていた軸を教えてもらえますか?
三つあって、一つは「知的好奇心が満たされる」こと。私自身、どんな分野でも興味が湧く性格なんですよね。だから、特定の分野に絞ることができませんでした。そうすると、幅広い業界と携われるコンサルとか、IT、商社とかが思い浮かびました。
二つ目は、「問題解決ができる」こと。多くのビジネスって、消費者あるいはクライアントの問題を解決するものじゃないですか。それで、NEGOをしていたこともあり、対話を通して課題を解決したいという思いが強かったですね。
最後は、「人と話すことが仕事の基本に位置している」ことです。人と話をして新しい価値を生むとか、相手の話を聞いて深掘りして価値を届ける、ということがもともと好きだったので、それを仕事にできればいいな~と。
それでも最後は悩んだ
ーコンサルと商社が残りそうですね。
この二つですごく悩んで、最後は1ヶ月ぐらい周りの人に相談しました。そこで思ったのが、「若いときにリスクを取って決断をする経験がしたい」ということでした。決断次第では企業に損がでるかもしれないけど、それはそれで自分が責任をとる。そういった経験ができるところに行こうと思ったんです。
コンサルはクライアントの方と話せるし、アドバイスもできるし、ロジカルシンキングも養われる。だから、今でもすごく良い業界だと思っています。でも、私は最終的な意思決定ができる事業会社の方にいたい。
だから、体力のある企業で、売り込む方向性だとか、誰と取引するのかとか、価格設定はどれぐらいが良いのかっていうことを自分が決定する経験を持ちたい思ったんです。そういうことができる環境に身を置きたいなって。
ずばり、商社ってどんな会社??
ー悩みに悩んで決めた商社だと思うんですが、商社って事業の範囲とかがすごく広くてあまり仕事のイメージが湧かないです…。

商社の仕事は大きく分けて二つあると言われています。一つは物流の仕事。日本または海外にいる買い手と売り手をつなぐことですね。もう一つは事業投資。今後伸びそうな事業だったり、大規模で資金が必要だけどインフラの整備が不十分な事業を見つけて、そこに投資するっていう仕事です。
ー物流と投資のどちらに配属されるかは希望を出せるんですか?
そもそも商社は鉄鋼・化学・インフラ…みたいにいろいろ部署があるんだけど、人事面談のときに相談するって感じかな。物流か投資のどちらが良いかまで伝える人もいたけど、私はあまりこだわりがなかったので、部署だけ伝えました。
ー少し気になったんですが、今は実家にいらっしゃるんですか?
いや、これは寮です!若手の総合職は最初、基本的に寮に入ります(退出は自由)。とにかく安くて、ご飯も食べられる。都内でこの価格でこのクオリティ、サポート具合を考えると、出る気が起きないです(笑)。
ー在宅勤務もされてるんですよね?
緊急事態宣言の頃はほとんど在宅だったけど、最近は在宅でもいいし、出社してもいいしっていう感じです。組み合わせてますね。気分転換に週2回ぐらい出社してます。
ー在宅というより、在寮でしたね(笑)。ちなみに、商社といっても違う会社もあります。その中で三井物産に決めたのはなぜですか?
カラーかな。同じ業界のなかでも、経営方針とか、集まっている人の傾向が違うので。自分の性格にあっている雰囲気かどうかは大事ですよ。
ーちなみに三井物産のイメージは?
うるさい感じ(笑)。自分の意見を言う人が多い感じですね。でもこれは本当に企業によって違います。
ーへぇ~。面白いですね。では、最後の質問ということで。片山さんは化学品の部署で働かれているということですが、現在はどんな仕事をされていますか?
化学品の部署は、物流と投資の両方をやっているのですが、特に投資の方に人員を割いています。なので、物流は基本的に一人で進めていて、炭素繊維(カーボンファイバー)を扱っています。国内で買った炭素繊維を、現地の社員とコミュニケーションをとって、欧州や中国、台湾に輸出する仕事です。
ー確かに人と話すシーンが多そうです。
そうだね。海外とのやりとりは基本英語です。で、投資の方は、アメリカの水素ステーションに出資しています。ベンチャー企業の水素ステーションなので、手伝うことがたくさんある。資金調達だったり、その会社の事業展開のサポートだったり。あと、オスロ(ノルウェー)の高圧タンクの会社のサポートもしてますね。
ー具体的なところまで説明してくださり、ありがとうございます!めちゃ忙しそう。
自分の周りの人の方が忙しいんじゃないかな?(笑)
終わりに
…といった感じで、就活や商社のことについて、たくさん話していただきました。おそらく説明会とかでは聞けないような具体的な話もあったのではないかと思います。「面接が好き」とおっしゃっていたこともあって、こちらもインタビューしやすかったです。
片山さんの今後の活躍も期待しています!今回は本当にありがとうございました。